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私の好きなもの・・・(岡崎市・幸設計建築)
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I邸 露天風呂と岩組み
4月21日に先日完成したI邸のお父さんが亡くなりました。
I様ご家族とはとても縁が深く私が一人で仕事を始めてから一番下の娘さんのS様の家をつくらせていただき、その後2番目の娘さんのS様の家、さらにお孫さんのI様の家とご家族全員の家をつづけてつくらせていただき最後の本丸としてご実家のI邸が2月末に完成しました。
I様のおとうさんは80歳を超えたお歳でしたが、ちょうど家を立退きしなければならないこともあり、家を建てることが長年の夢でもあったことから大きな重機を購入して一人で3年の月日をかけて敷地の周りの岩組みを完成されました。
敷地の広さは300坪を軽く超え山林に接しているため高低差もありますが、人の身長よりも大きな石を何の迷いもなく一度で位置を決めてしまう速さと正確さと石の表情を読むセンスは素人ではありえないすばらしさで、しかもとうとう一人ですべてやってしまったパワーは本当に普通の人ではありません。
とても宗教に熱心で"こんなことができるのも神様のおかげ・・・"といつも言っていらっしゃいました。
さらに建物を作り始めると同時に岩組みはさらにすごいことになり、思い出いっぱいの立ち退きする家を移築して離れも作りましたが、その離れの濡れ縁デッキから池をつくり、池の上を1枚石でできた反り橋をわたってその先に露天風呂をつくってしまわれました。
その風流さと素敵につくってしまうセンスにまたまた頭が下がりました。

結局建物が完成するまでじっとされていることは全くなくすべての力を使い果たし家と岩組みを完成したのです。
家のために命を縮めてしまったのではないか・・・という思いと、それがあったから最後までお元気でいてくれたのではないか・・・という思いと交錯しますが、なによりも完成をよろこんでくれている姿を思い出すたびこれでよかったんだ・・・・と思うしかありません。

今回の出来事で私は家づくりの責任の大きさを改めて思い知ることになりました。
まさしく人が一生の人生をかけてつくるものだということを・・・。
そしてそのパートナーとしてお施主様は私を選んでくれているのだということを・・・。

私が今からできることは完成した家にちょくちょくお邪魔して、おとうさんが人生をかけた大切な家を残されたご家族とともに見守ることしかない・・と今は思っています。









反り橋の向こう側の山はお父さんが生まれ育った土地の風景と同じ形でできているそうです。
山に向かって左右の石でできた家はお父さんの実家とお母さんの実家が、さらに水車小屋も現実と同じような位置に作られているそうです。
それを自然石の観音様が見守っています。









離れの濡れ縁デッキの向こう側の1枚石でできた反り橋を渡っていくと露天風呂があります。
岩組みの間からは四季折々の草木がいろどりを添えています。
ひとつひとつの植栽もお父さんの思い入れがあります。
夜には照明が雰囲気をさらに演出します。








露天風呂は自然の石が枕のようなやさしい形をした石と椅子のように座りたくなるような石の組み合わせでてきています。
石を見た瞬間にどこに使うか・・ということが分かるそうで工事を見ていていつも感心してばかりでした。
しかもすべての岩組み石はほとんど買ったものではなくあり合わせなのです。
その数量配分と設置位置の絶妙さは本当に神業でした。





敷地の高台に建つと建物と岩組み全体が見渡せます。
このとてつもない大きさの岩組みを一人でやってしまったすごさを改めて感じます。









おとうさんがやりとげられた岩組みは人の命以上に長く残るものです。
土地をきれいにすることは費用的にも時間的にもとても大変なものです。
おとうさんは後の世代の子孫の皆様がそういう部分で苦労しないように・・・という願いでがんばり続けたのではないか・・・と思いました。
本当の人格者であり、言葉一つ一つ重みがあり、ユーモアにあふれて、頭がとてもよく、気持ちがとてもやさしくて、思いやりにあふれ、器が最高に大きいI様のおとうさん。
どうかやすらかにお眠りください。
そしてご家族と私をどうぞ見守っていてください。









2008.2完成

離れ解体移築   
 http://cxx06752.jugem.jp/?eid=67 


上棟   
 http://cxx06752.jugem.jp/?eid=60 






| うれしいこと・悲しいこと | 18:33 | comments(0) | - |
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